「目標」によるマネジメント

垣内 花子
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【STEP1 メンバーの力量分析】そのメンバーに、どういう力をつけさせたいですか?(○○する力)その力におけるそのメンバーの力量はどれくらいか、現状を書いてください。

松本さん(32、男性)中途入社で5年前に入社。インサイドセールスを経て2年前から営業チームに。
顧客の課題や状況を想像する力:50点
顧客との会話を広げる力:40点
きちんと期日を決めてフォローを続ける力:50点
目標へこだわる力:30点

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【STEP2 適切な目標設定】その力をアップさせるために適切な目標を考えてみてください。業績目標に限らず、定性的な目標でもかまいません。

顧客の課題や状況を想像する力を高める為に、商談の前に必ず顧客のHPやSFを確認して自分なりの仮説を3つ考え、ToDo入力しておく。
顧客との会話を広げる力を高める為にも同上です。
きちんと期日を決めてフォローを続ける力を高める為に、商談中に必ずネクストアクションをお客様と握り、それをToDo入力する。私(マネージャー)との週次定例ではこのToDoがいくつあって、いつまでにどうするか具体的に見ながら確認する。
目標へこだわる力を高めさせたいですが、正直どうすればその力を高めさせられるのか、目標の立て方に悩んでいます…

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【STEP3 観察と活動支援】そのメンバーがその目標を達成できるよう、どのような支援・アドバイスをしますか?スライド6~9「メンバーの活動内容への修正アドバイスの具体例」を参考に書いてみてください。(想定で結構です)

顧客課題の明確化に関する具体的な目標数値を与える。その上で、同行を行い、自分がやっている会話の広げ方を見させる。隣のチームに仮説構築とヒアリングが上手い溝口さんがいるので、溝口さんとロープレを行うように機会をセッティングする。
また、仮説入力されたToDoを毎日見て、感想やアドバイスを書き込む。

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目標によるマネジメントについて何か悩みポイントがあればお聞かせください。

上記にも書いた通り、目標にこだわる力を高めてほしいですが、本人の性格もあり、あまり目標にアツくなるタイプではありません。達成できても達成できなくても飄々としています。達成できている時はそれでもいいのですが、未達が続くとつい「ちょっとは焦れよ」とも思ってしまい、、、自分なりにこれまで松本さんにもっとこうなって欲しいという期待や、目標達成することで松本さんの視界が広がることなど伝えてきましたが、これ以上どうすればよいのか悩んでいます。

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この単元の感想・気がついたこと・コーチへの質問等あればご記入ください。

サプリコーチ

2024/04/24 09:37:34
判定
合格

垣内さん、演習提出ご苦労様です。
対象の松本さんは目標達成にかなり苦労している感じですね・・・・。
 まず「STEP1」を見ると、松本さんの評価がかなり厳しいようですが、この項目と評価については、垣内さんが松本さんが目標達成するために必要な意識やスキルを考えて、かつ現状を評価した物でしょうからよろしいと思います。
 ただこの評価で一点意識していただきたいのは、この評価(点数)は『どういった場面のどんな言動によってこのような評価になったのか』ご自身の中で整理しておいてください。そうしないと松本さんとこの件でコミュニケーションをとってもすり合わない場合がありますから。「ファクト(日々の言動や結果)」と「評価」は常に表裏一体です。
 次にSTEP2ですが私の理解では、①商談前に仮説を3つ立てる、②訪問時にお客様と必ずネクストアクションを握る、③それをToDoリストに入力し、週次の定例で垣内さんと相互確認する、ということでしょうか。であれば設定目標としては良いと思います。
 なお私からアドバイスがあるとすると1点。まずすべて定性目標になっていますが、松本さんが最終業績目標を達成するためにクリアすべき”定量的な目標”も設定した方が良いと思います。例えば、1週間の新規顧客接触件数とか、初回訪問から2時接触に至った”2次接触率”とか‥。これは前単元のプロセスマネジメントを参考に考えてください。ただ項目はあまり多くならないように。マネジャーの方で目標達成のために、あれもこれもプロセス目標や定性目標に設定する人がいますが、これはメンバーの活動の集中度が上がらずかえって逆効果です。「目標は有効なものに絞り込む」これが鉄則です。
 STEP3ですが、まず「顧客課題の明確化に関する具体的な目標数値を与える」は、STEP2のアドバイスを参考に設定してください。あと支援やアドバイス内容については、松本さんの場合は、垣内さんも書かれているロープレを活用した支援がよいでしょうね。
 例えばあくまで参考ですが、特にキースポンサーや重要案件訪問の前には、事前に「顧客が抱える課題仮説の確認」「その仮説をどう聴きだすかヒアリングや質問の確認」「訪問のゴールと握る宿題の確認」をそれぞれ行って、この一連をロープレで練習させるのもありだと思います。
 最後に悩みに対する個人的なアドバイスですが、なかなか難しい問題ですね。まずはあまり本人の個性や性格をどうのこうのいうのは意味がないと思います。いろんなタイプの人がいますから。ただポイントは、どんな人でも「頑張りスイッチが入る対象や活動、目標」があるもので、まずマネジャーはそこを見つけることだと思います。
 例えば松本さんはインサイドセールスのご出身ということですから、もしかしたらほかのメンバーより電話営業が得意かもしれませんし頑張れるかもしれません。だとするならば彼の最終目標から逆算して、「初回のコールでプレゼンをしっかり行い有効なアポイントをどのくらい獲得すれば目標達成するか」を彼と握って、そこに意識と活動を集中すれば、結果目標達成できるのではないでしょうか。
 「目標達成しよう」と言っても目標達成はしません。「目標達成するために、この活動を徹底しよう」が目標達成を実現します。ご参考まで。

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