予算を取っていないのですぐには難しい。
今のお取引さんと長い付き合いなんで、そう簡単にはスイッチできない。
上からはコストを厳しく言われているので、新たな出費は無理。
では来期にぜひ予算を取ってくださるようお願いします。
→お客様「わかりました。検討しましょう。」
今のお取引様はどちらでしょうか? 私どもは品質でも価格でも決して他社に負けない条件をお出しできます。
→お客様「なるほど。それなら一度考えてみようかな。」
我が社のサービスはコストパフォーマンスではNo.1ですので、コスト的にはお得です。
→お客様「なるほど。それなら一度考えてみようかな。」
自分では説得力のある切り返しトークをしているつもりなのですが、なかなかお客様の考えを変えることが難しく、どうしたら良いのか悩み中です。
ここがダメ、というのをハッキリ言っていただける場合はまだ良いのですが、それがわからない場合にはどう対処したら良いのでしょうか。
予算を取っていないのですぐには難しい。
今のお取引さんと長い付き合いなんで、そう簡単にはスイッチできない。
上からはコストを厳しく言われているので、新たな出費は無理。
自分:御社は予算は年度ごとでしょうか。
↓
お客様:はい。基本的には年間予算です。
↓
自分:今期の予算に計上されていない案件を上げるのは難しいのでしょうか。
↓
お客様:なかなか難しいですが、明らかなメリットがある場合には別途稟議を上げるという方法も無いことはありませんが。
↓
自分:今回の案件ですと、どういう条件が整えば稟議を上げることが可能でしょうか?
↓
お客様:2,3年で回収できるくらいのコストメリットがあれば考えられるかもしれません。
自分:長年のお取引と言うことなので、今の取引先様には満足されているのでしょうね。
↓
お客様:そうですね。おおむね満足しています。
↓
自分:おおむね、ということは、何か課題に感じていらっしゃる点もあるのでしょうか。
↓
お客様:それはまあ、何事も100%ということはないですからね。
↓
自分:なるほど、そうですよね。差し支えない範囲で結構なのですが、やはりコストの面でしょうか?
自分:新たな出費はNOなんですね。
↓
お客様:そうなんですよ。今期は利益が厳しくて。
↓
自分:では、現在の費用の置き換えで、しかもコストが安くなるということでしたら、いかがでしょうか。
↓
お客様:それは大歓迎ですが、そんなことができるんですか。
↓
自分:はい。我が社のサービスはコストパフォーマンスではNo.1ですので、コスト的にはお得です。
↓
お客様:なるほど。それなら一度考えてみようかな。
普段はなかなかここまで突っ込んで考えることはないので、頭を使いました。フィードバックよろしくお願いします。
ここがダメ、というのをハッキリ言っていただける場合はまだ良いのですが、それがわからない場合にはどう対処したら良いのでしょうか。
おお、かなり突っ込んで考えてくれて、ありがとうございます。見違えるように良くなったと思います。お客様の言葉をいったん受け止めて、うまくヒアリングにつなげていくトークを考えてくれましたね。あとはこれが商談の場面でスッと出てくるようになれば、お客様とのコミュニケーションは格段にレベルアップできると思います。
1点付け加えるとすると、⑥新たな出費は無理、の所ですが、うちはイニシャルコストとランニングコストの組み合わせを柔軟に変えられるのがウリだから、お客様の状況をよく聞いて最適なコストプランを作ってあげればさらに良くなると思います。
垣内さん、演習提出お疲れ様でした。そして職場コーチさん、丁寧なご指導ありがとうございました。
再提出で一番変化したのは、職場コーチさんも書いておられるように、お客様の言葉をまずいったん受け止めるという姿勢を持ったことですね。そこが大きな進化だと思います。
実は、お客様のネガティブな発言を受け止めるのは、こちらに余裕がなければできません。余裕がないとすぐに反論したくなります。反論するとお客様も自説を主張されますから、議論は平行線になって合意形成ができなくなります。それでは当然商談が進みません。
では受け止める余裕を持つためにはどうしたら良いのでしょうか。それはトークの流れの引き出しをたくさん持っておくことです。こう来たらこう受け止めてこう返す、こちらから来たらこうする、というパターンをたくさん持っておけば安心なわけです。
というと大変なことのようですが、お客様のネガティブな反応は無限にあるわけではありません。良く出てくるのは5つからせいぜい10コです。これ対するトークを自分なりに準備して、引き出しに入れておいてください。そうすれば、お客様のネガティブな言葉がイヤなものでなく、逆に「お、来た来た」とウレシイものになりますよ。
それから、質問にあった「ここがダメ、というのをハッキリ言っていただける場合はまだ良いのですが、それがわからない場合にはどう対処したら良いのでしょうか。」ということについて考えてみます。この場合、2つの可能性が考えられます。
①単元8にあったように、お客様の本気に着火してない状態である、という可能性です。このテーマに本気で取り組もうという気持になっていない、ということです。これに対する対処策は、単元8で「興味・関心を高める8つの切り口」として紹介しているとおりですので、ぜひトライしてみて下さい。
②もう一つの可能性は、垣内さんとお客様の信頼関係が、まだそこまで強くなっていない、ということです。ここがダメ、というのをハッキリ言うというのはお客様にとってもストレスのかかることです。だから、それを言ったらこの人は本気で取り組んでくれるだろうという信頼関係が無いと、なかなか言ってくれないものです。お客様からの信頼を得るの4つの源泉についても単元8で解説してありますので、それを参考にしてぜひ信頼を獲得してください。
では、次は提案作りとプレゼンテーションです。良い提案をお待ちしています。頑張ってください。
職場コーチ
2025/05/30 22:08:38演習提出お疲れ様です。お客様のお断りに対してうまく対応していくというのは難しいですよね。私も長年苦労しています。
垣内さんの書いている対応トークを見ると、どれもストレートに打ち返している感じで、若手なのでそれはそれで好感は持てるけれど、これでは「なるほど。それでは一度考えてみようかな」という風にはならないんじゃないかな。3つのトークそれぞれについてもう少し詳しく書きます。
④予算を取っていない
予算について言うと、講義動画でも言っていたけど、予算の実態を把握することがまず一番大事です。年度単位なのか、半期単位なのかとか、うちの製品であればどの費目になるのかとか。また仮に予算がないとしても必要があれば稟議を上げられるという会社もある。その辺のことをまずしっかり伺うところから始めよう。
⑤今のお取引様がある
いきなり「うちの方がいいです」と言ってもなかなかお客様は聞いてくれない。まず、今のお取引様への満足度がどうなのかを探るのが第1ステップです。でもそれも「満足されてますか?」とストレートに聞けば良いというわけではない。どんなトークで探れば良いか、ぜひ考えてみて下さい。
⑥新たな出費は無理
これも最終的にはコスト面でお得になるということを訴えていくのは正しいんだけど、その前に講義でも「まず受け止めて共感する」と言っているように、ステップを踏んでいかないとお客様を説得することはできない。もう一度講義内容を復習して、書き直してみてください。